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Channel: イケバユウト通信
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超人機メタルダー総括

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東映YouTubeで配信されてるメタルダーが最終回を迎えましたので今回は全体を通しての総括を。

メタルダーを一言で表すなら「欠けがえのない仲間達と短い青春を謳歌したロボットの物語」とでも言えるでしょう。メタルダーは最初自分が何故生まれたのかも、何故ネロスと戦うのかも全く分かっていませんでした。それからネロスとの戦いの中で仰木舞や北八荒といった仲間達や周囲の人間との出会い、そして時にはネロス帝国が送り込んだ敵達からも様々なことを学び成長していきました。メタルダーはこうした様々な人間達との出会いや敵との戦いによって人間の心を学び、そしてより人間らしいロボットに成長していきました。メタルダーはネロスとの激しい戦いの中でも剣流星として仲間達と楽しい青春を謳歌していきました、しかしネロスとの最後の戦いでメタルダーの超重力装置が破損してしまい超重力エネルギーが暴走してしまい超重力装置を装置を破壊しなければならなくなります。超重力装置を破壊をすれば超人機としての能力を失うばかりか二度と剣流星には戻れなくなります、それはつまり剣流星の死という意味です。メタルダーに頼まれた八荒はクールギンの剣で超重力装置を破壊します、こうして剣流星という人間は死にました。ゴッドネロスを倒した代償として剣流星という人間が死ぬというのはあまりに重い代償です、でもメタルダーにとっては欠けがえのない仲間達と短い青春を過ごし楽しい思い出を作れたことが何より幸せだったのです。こうして剣流星という人間は死に、メタルダーはスプリンガーを連れて一人どこかへ去って行きました。再びメタルダーが蘇る日が来るのか?剣流星が生き返る日が来るのか?それは誰にも分かりません、しかし今もどこかでメタルダーは我々のことを見守っているはずです。

メタルダーのもう一つの魅力としてネロス帝国の個性豊かな軍団員達の群像劇が挙げられます、なかでも戦闘ロボット軍団は人間臭い性格の者が多く集まっておりドラマを盛り上げました。特に11話は人間が全く登場せず戦闘ロボット軍団だけで話が進みました、そこで展開されるビッグウエインとゴチャックの師弟愛や若い軍団員のために再び戦場に舞い戻り壮絶に散っていった老兵ビッグウエインの物語はスーツアクターや声優の演技も相まって非常に素晴らしい人間ドラマになりました。他にも卑怯な戦いを嫌うバーロックの話や自分が犯した罪を償う旅の中でネロスに狙われた親子を守り散っていったベンKの話や愛する女を幸せにするために低い身分でありながらも必死に足掻いたヘドグロスの話も忘れられません。

そして何よりメタルダーを語るうえで忘れてはならないのがトップガンダーの存在でしょう。トップガンダーは誇り高き殺しのプロとしてメタルダーと1対1の勝負を展開しました、そしてネロスの卑劣さを知ったトップガンダーはネロス帝国から抜けてメタルダーの唯一無二の親友になりました。そしてトップガンダーはメタルダーと共に戦う中で自身の殺しの美学というプライドを捨ててメタルダーとの友情を選びました、しかし最期はクールギンの鎧を纏ったゴッドネロスによって殺されました。トップガンダーにとってはメタルダーと共に戦えたことが何より幸せだったのでしょう。ちなみにスーパーヒーロー作戦ではトップガンダーはバビロスに運ばれて修理され、無事に生き残ります。

そして戦闘ロボット軍団でもう一人忘れられないのが軍団長のバルスキーです。バルスキーは常に部下のことを考え、部下を絶対に見殺しにはせず、裏切った軍団員でも自分が出来る最大限の恩情を掛けてあげました。さらにバルスキーはどの部下のことも平等に評価していました、こうした部下想いなところがバルスキーを漢と言わしめる所以です。そしてスーパーヒーロー作戦でも再現された最終回直前のバルスキーとローテールの愛の物語や散っていた部下達を弔うためにメタルダーと壮絶な戦いを展開し己の本心を口にしたバルスキーは壮絶な最期を迎えました、バルスキーもやはり己の使命と自らの理想の狭間で悩むロボットだったのです。

こうした様々な素晴らしいドラマを産み出したメタルダーでしたが残念ながら路線変更で色々変わってしまいました、特に顕著なのが初期の頃にはあったネロスの軍団員にスポットを当てた話が無くなりただの敵怪人扱いになってしまいました。そして路線変更の影響で卑劣な悪者に変えられてしまった軍団員もいました、特に戦闘ロボット軍団豪将ガルドスは以前は帝国を抜けたトップガンダーのことも擁護しヘドグロスJrを推薦するといった男らしい一面もありましたが子供を人質にする卑怯な男に成り下がってしまいました。まあ路線変更後でも面白い話はありましたがネロスの運動会の話は正直UFOと子供の話はいらなかったです、私としてはネロスの運動会だけで話を進めてほしかったところです。でもJAC電撃応援団の話はキャストも豪華で純粋に楽しめましたね。こうした路線変更がありながらも終盤で初期の路線に軌道修正して剣流星の死という悲劇的な結末でありながらも一筋の希望を残してメタルダーの物語は終わりました。

そして今回の配信でメタルダーのことが好きになった方、本放送時メタルダーをリアルタイムで観ていた世代の方、メタルダーがとても大好きな方にオススメしたいのがPSのスーパーヒーロー作戦というゲームです。このスーパーヒーロー作戦はメタルダーのドラマの数々がアレンジを加えながらも忠実に再現されています、特にキカイダーとのクロスオーバーは必見です。他にも様々なスーパーヒーロー達が活躍しますのでスーパーヒーロー好きな方にも自信を持ってオススメ出来る1本です。というわけで気になった方は是非チェックしてみてください。以上でメタルダーの総括を終わりたいと思います。


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