東映YouTubeで配信中の忍者戦隊カクレンジャーが最終回を迎えましたので今回はその総括を
実はカクレンジャーについては前に東映YouTubeで配信された時に全話見たので今回は2週目ということになります。カクレンジャーは後のハリケンジャーやニンニンジャーに続く忍者戦隊の元祖ですがハリケンジャーやニンニンジャーが和な感じを推しだしてたのに対してカクレンジャーは割と洋風でポップな感じなのが特徴ですね、妖怪のデザインもポップな感じですし何より戦闘中の「Shu!Shu!Shu!Shu!」とか「ZBAAAAKK!」とか「BAKOOON!」というアメコミ演出がいかにもアメコミチックです。あとカクレンジャーは前半においては三遊亭円丈師匠の独特な語り口の講釈が画面を盛り上げてましたね、本作はナレーションがなく作中で講釈師を設けるというのはかなり画期的だったと思います(同年のGガンダムでも番組の冒頭と次回予告を担当するストーカーという語り部が登場してました)ただスポンサーの方からクレームがついて後半からは登場しなくなったのが残念ですが
あとカクレンジャーの特徴としては劇中で明確に路線変更が謳われた作品でもありますね、前半の第1部は前作のダイレンジャーが全体的にシリアスな話だった反動かコメディチックな話が多くて妖怪も好き勝手に暴れてましたね。後半の第2部からはシリアスな話が多くなりましたが通常回では第1部テイストな話もありましたね。あとカクレンジャーは時折連続ストーリーが挟まってましたね、特に23話から31話までの忍之巻編は一挙9週に及ぶ連続ストーリーで25話から第2部に突入したのですがそこでカクレンジャーは忍之巻を探すために一旦バラバラになるのだが(サイゾウとセイカイは尺の都合と大人の事情で二人セットでしたが)そこで各々に与えられた試練を乗り越えて忍之巻を手に入れる話が非常にドラマチックでしたね。あと42話から44話までのダラダラ編は敵に攻撃することで仲間達が苦しんだり人々もヘドロで苦しんだりとトラウマ必死な話で徹底的に絶望に追い込まれるのですがそこからの逆転劇がまたよかったですね。それと前作では各メンバーにそれぞれ連続したドラマがあって因縁の相手が設定されていたのですが本作ではその辺りは全て鶴姫と白面郎関連のドラマに集約されてて他のメンバーのドラマは通常回や忍之巻関連の話に集約されてました。あと前半で円丈師匠が講釈をしていて後半からはいなくなるのですが結果的に第2部で円丈師匠を降板させたのは正解だったのかなと思います、第2部のシリアスな話に円丈師匠の明るい感じの講釈は話の雰囲気が壊れますし逆に話が途中が途切れる感じになりかねなかったかもしれませんので第2部から降板させたのは妥当な判断だったと思います(39話でファンサービスとして再登場してましたが)
あと本作では花のくノ一組という女だけの敵戦隊が登場するのですが彼女達の扱いについてはちょっと残念なところもありますね、女だけの戦隊というのは非常に画期的で後の作品にはない唯一無二の存在なのですがその割には出番が少なかったのがちょっと残念でしたね。特に24話でカクレンジャーにヤラレてからはしばらく出番がなくなるのですが忍之巻探しの時に一人か二人くらいくノ一組の誰かが妖怪と共に忍之巻を探すのを妨害してもよかったのではないかと思います。あとくノ一組は必ず五人全員登場してましたが中の人の都合なのか出番がそれ程多くなかったのでそこは必ず五人全員出すのではなく五人の内の誰かを出すとか24話みたいにバトルスーツ体のみ出すとか工夫すればもっと出番を多くすることが出来たのではないかと思います。それとくノ一組の強さも話によってまちまちでカクレンジャー側が孤立した状況とかスーパー変化出来ない状況といった不利な状況では非常に強いのですがカクレンジャーとサシで戦う時にはそれ程強くなく逆にザコ女戦闘員として呆気なくヤラレてましたね、まあその女戦闘員としてヤラレる姿もくノ一組の魅力ではありますが。ちなみにくノ一組は五人中三人はバトルスーツ体のスーツアクトレスもしていますがサクラを演じた咲田めぐみさんは地球戦隊ファイブマンの星川レミも演じてましたね。
それと本作のラスボスである妖怪大魔王は人間の憎しみから出来ていましたが人間から完全に憎しみを消すことは不可能ですなわち大魔王は最初から倒すことは不可能で人間誰もが持ってる心の扉という封印の扉に怒りや憎しみを閉じこめておくことしか出来なかったのですがこれは前作の気力と妖力の戦いは終わらないことへの回答ではないかと思います、前作のダイレンジャーでは気力と妖力は表裏一体でどちらかが滅べばもう一方も滅びどちらかが残ればもう一方も残るということで戦いは永遠に続いていくということだったのですが本作では何故戦いは永遠に続くかというのが語られてましたね。要するに人間というのは光と闇の両方の側面を持ってて人間は常に自分の心の中で戦い続けているわけです。あと大魔王が怒りと憎しみと絶望の化身だったのに対して三神将は愛と勇気と希望の化身だったわけですが同年のブルースワットに登場したゴールドプラチナムも人々の平和を願う心が具現化した存在でしたね。
とはいえ大魔王を封印して一応戦いは終わりました、そしてカクレンジャーは再び自由気ままな旅を続けることになりますがこれも前作ではダイレンジャーが解散して五人バラバラになったのとは対照的ですね。ちなみにカクレンジャーはその後「オーレVSカクレンジャー」「ゴーカイジャー」「ニンニンジャー」でオーレンジャーと共にバラノイアと戦ったりニンニンジャーの面々に忍術指導をしてましたね、ただ五人全員が素顔で再登場したのは「オーレVSカクレンジャー」のみで「ゴーカイジャー」では鶴姫のみ、「ニンニンジャー」ではサスケのみの登場でしたが「ゴーカイジャー」出演時の鶴姫は本放送時と比べてかなり大人っぽくなってましたね(登場はほんの少しでしたがその分ニンジャマンが目立ってました)というわけで以上でカクレンジャーの総括を終わりたいと思います。
↧
忍者戦隊カクレンジャー総括
↧